藤沢市にある太陽の家という
支援施設に月一回仲間たちと絵を描きに行っている。
逗子、葉山から小田原に至る湘南海岸のど真ん中。
窓を開けると海風が吹いてくる。コロナ禍でしばらく行っていなかったので、仲間たちと会うのも楽しみ。
秋晴れのよく晴れた日で小田急江の島線の本鵠沼から15分ほど歩いた。
潮の匂いがする道を歩いているうちに、「きょうはダンボール片に描いた海を作ってみようと思いたった。
一年以上前から仲間たちと不ぞろいな20〜30cmほどのダンボール片に青を塗り、白でそれぞれが好きな模様や線を描いたものが、100枚ほどあるので、それを適当に並べていく。
「へー、適当かい!?」とこれを読まれた方は思うかもしれないが、「適当(テキトー)」ほど人智を超えて何かを生み出す方法はない、とワタシは仲間たちに教えられたのだ。
ダンボール片は大きさも形もまちまちで、テキトー大家達が気ままに描いた模様付きなので、適当に並べていくとジグザグに波打ち、干渉しあい、歌が生まれてくる。
どこにもない海の歌だ。
ワタシ達はその前に座り、海を感じる。